ラ・メゾンのシェフとパティシエの
目利き食材をご紹介します

パティシエの目利き
2023.11.01

芳醇な香りと優雅な風味の西洋梨「ラ・フランス」

ラ・フランスとは

ラ・フランスの歴史

西洋梨は16世紀頃からドイツ、イギリスで栽培されはじめ、18世紀のイギリスで代表的品種「バートレット」が発見されます。これが明治初期、日本に伝わったと言われています。

山形県は古くからの梨産地で、1875年に栽培を始めたとされています。
しかし当初は、実ったはずの果実を食べても、石のように硬くてまずくあまり普及しませんでした。

生産者が食べられないので捨てておくと、時間が経つと色が少し黄色くなり、ほのかに甘い香りがしてきます。それに気づき拾って食べてみると、収穫してすぐとは比べ物にならないほど美味しくなっていました。

そこで収穫後に熟させることに初めて気づいた、という記録が残っているそうです。


産地について

山形県は、西洋梨生産量が全国第1位。中でもラ・フランスは、全国生産量の約80パーセントを占めています。その理由は豊かな土壌と昼夜の温度差が大きい気候にあります。

果物を美味しく育てる環境の整った山形県は、ラ・フランスを始め、さくらんぼや桃の産地でもあります。
さらに山形県では、おいしくて食べ頃に近いラフランスをお届けするため毎年「統一販売開始基準日」を設定し、その日に合わせラフランスを出荷するという徹底した品質管理を行なっています。

これが山形県が誇る、西洋梨「ラフランス」を世に知らしめた全国トップレベルの品質管理なのです。


ラ・フランスを出荷するまで

山形県ではラフランスは収穫されるとすぐに摂氏2~5度の低温貯蔵庫に入れ、10日間ほど呼吸作用を抑制します。

「予冷」とは低温冷蔵庫に入れ果実の呼吸を抑制すること。常温に戻すと、ラ・フランスは一斉に呼吸しデンプンを糖分に変化。約2週間後が食べ頃になるのです。

このようにラフランスは食べ頃を逆算し発送日を決めています。輸送時の痛みは完熟に近づくほど損傷しやすくなるため、輸送に耐えられるぎりぎりの発送日を割り出し出荷しています。


収穫について

ラ・フランスの収穫はひとつひとつ手もぎで行います。

今回収穫体験をさせていただきました。果実を持って枝の方に向かって持ち上げます。クイっと上へひねると、ぽろっときれいに節から折れました。

はさみなどを使うわけではないので、果実が傷つかなくていいですね。

しかし、これを木の高いところまで行うと思うと大変な労働なのがわかります。また収穫後は2週間も寝かせないといけません。手間ひまかけて、美味しいラ・フランスが私たちの元に届いているんですね。



ラ・フランスを使用した季節のメニュー

ラ・フランスを使った11月の季節のタルト

『ラ・フランスとシャインマスカットのタルト』

1piece ¥1,180(税込) / 1whole<16cm>¥4,680(税込)
販売期間:2023年11月1日〜11月30日
販売店舗:ラ・メゾン アンソレイユターブル 全店

芳醇な香りのラ・フランスと爽やかなシャインマスカットを飾ったタルト。タルトにショコラクリームとなめらかなマスカルポーネを使用したポワールクリームを重ねました。

https://la-maison.jp/tart/002254.html


ラ・フランスを使った季節のショートケーキ

『ラ・フランスとシャインマスカットのショートケーキタルト』

1piece ¥1,080(税込) / 1whole<21cm>¥10,800(税込)
販売期間:2023年11月1日〜11月30日
販売店舗:ラ・メゾン アンソレイユターブル パティスリー全店

カスタードタルトにラ・フランスとシャインマスカットをホイップクリームで包みこみました。芳醇な香りのラ・フランスと華やかな香りのシャインマスカットを贅沢に飾ったタルトです。

https://la-maison.jp/tart/001745.html


ラ・フランスを使った季節のドリンク

『ラ・フランスミルクティー』

¥810(税込)
販売期間:2023年11月1日〜11月30日
販売店舗:ラ・メゾン アンソレイユターブル カフェ店舗

セイロンティーに甘くてみずみずしいラ・フランスの香りをまとい、ミルクで上品に仕上げました。お好みでラ・フランスジャムを加えてお召し上がりください。

https://la-maison.jp/menu/


今澤 綾〈いまざわ あや〉
ラ・メゾンの企画広報担当として全国の生産者を取材しています。休みの日には旅行やフェス、イベントに行ったりとアクティブ派ですが、おうちでゲームもお気に入り。各地で見つけた食材を中心に発信していきます。